ウイルソン金井の創作小説

フィクション、ノンフィクション創作小説。主に短編。恋愛、オカルトなど

創作小説を紹介
 偽りの恋 愛を捨て、夢を選ぶが・・。
 謂れ無き存在 運命の人。出会いと確信。
 嫌われしもの 遥かな旅 99%の人間から嫌われる生き物。笑い、涙、ロマンス、親子の絆。
 漂泊の慕情 思いがけない別れの言葉。
 忘れ水 幾星霜  山野の忘れ水のように、密かに流れ着ける愛を求めて・・。
 青き残月(老少不定) ゆうあい教室の広汎性発達障害の浩ちゃん。 
 浸潤の香気 大河内晋介シリーズ第三弾。行きずりの女性。不思議な香りが漂う彼女は? 
 冥府の約束 大河内晋介シリーズ第二弾。日本海の砂浜で知り合った若き女性。初秋の一週間だけの命。
 雨宿り 大河内晋介シリーズ。夢に現れる和服姿の美しい女性。
 ア・ブルー・ティアズ(蒼き雫)夜間の救急病院、生と死のドラマ。

   偽りの恋 ⅤⅩⅣ 

「そ、それ、それは困るよ。夢を求めると、俺は誓ったんだ」
「誰に誓ったの?」
「う~、誰にって、神様だよ」
 意味難解な言葉に、千恵は呆れた顔で見る。
「そんな神様なんて、いないわ。本当に嘘が下手ね。ふふ・・」
 俺も、自分の言い訳に呆れていた。
「うん、俺は下手くそだ」
「でしょう? 金ちゃんは優しすぎるのよ」
 千恵がわざとらしく、足を組み替えた。その動作に俺の目が向く。
「い、いや俺は優しくない。相手の心を踏みにじっているよ」
「確かにそうね。金ちゃんは、私の気持ちをめちゃめちゃにしている」
「え~、俺は何もしていないよ」
 また、組み替える。俺の目が、その動作を勝手に追いかける。再び組み替えた。
「ほら、私の足が気になるでしょう?」
「そりゃあ、そうさ。俺の目の前で、わざとらしく足を組み替えるからだよ」
 千恵との会話は、予想外の言葉が俺を追い詰める。
「そんなに顔を赤らめて、慌てること無いでしょう。金ちゃんは、面白いわ」
「もう、いいだろう。さあ、着替えて行こう」
 俺は状況を脱することにした。
「うん、でも、シャワーを浴びたいわ」
 またまた、俺の脳を刺激する。
「その廊下の奥に、簡単なシャワー室が有るから、早く浴びなよ」
「分かった。奥が暗くて怖いから、外で見張ってね・・」
 もう、いい加減にして欲しい。脳も心臓もガタガタに崩れて行く。

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