ウイルソン金井の創作小説

フィクション、ノンフィクション創作小説。主に短編。恋愛、オカルトなど

創作小説を紹介
 偽りの恋 愛を捨て、夢を選ぶが・・。
 謂れ無き存在 運命の人。出会いと確信。
 嫌われしもの 遥かな旅 99%の人間から嫌われる生き物。笑い、涙、ロマンス、親子の絆。
 漂泊の慕情 思いがけない別れの言葉。
 忘れ水 幾星霜  山野の忘れ水のように、密かに流れ着ける愛を求めて・・。
 青き残月(老少不定) ゆうあい教室の広汎性発達障害の浩ちゃん。 
 浸潤の香気 大河内晋介シリーズ第三弾。行きずりの女性。不思議な香りが漂う彼女は? 
 冥府の約束 大河内晋介シリーズ第二弾。日本海の砂浜で知り合った若き女性。初秋の一週間だけの命。
 雨宿り 大河内晋介シリーズ。夢に現れる和服姿の美しい女性。
 ア・ブルー・ティアズ(蒼き雫)夜間の救急病院、生と死のドラマ。

 微雨のささめき(大河内晋介シリーズ第四弾)ⅡⅩⅤ 

 数え切れない邪鬼の大群。権助に新たな力が備わったようだ。私は恐れ、今回の戦いで権助を完全に潰さねばと思った。
 庭園の池を過ぎる。ようやく、洞窟の入り口に辿り着いた。
「大河内さん、権助は内臓に目もくれず、真っ直ぐに向かってきましたよ」
「ええ、私も見ました。彼の執念を、改めて確認しましたね」
「うわぁ~」
「きゃあ~」
 洞窟の中へ入る寸前に、助手の叫び声が上がる。
「どうした?」
 後ろに振り返ると、徳明園の門を飛び越えて、侵入する権助の姿が見えた。権助だけが、人間の姿に戻れるようだ。その後ろに、邪鬼の群れ。
「急ごう。早く千代さんと会わなければ・・」
 私たちは急いだ。
「番号は、13,21,34番の仏像だ」
 奥行きが深く、観音菩薩像が並ぶ。
「走れ、早く見つけろ! 13,21,34だぁ~」
 権助を見ると、洞窟の入り口で足が止まる。
「グァ~、グァ~・・」
 雄叫びを上げた。洞窟の入り口を壊し始める。
「主任、見つけました。13番はこれです」
「よし、それにご朱印の札を張ってくれ・・」
 奥から、助手の明菜が声を張り上げた。
「先生、21番です。これにご朱印を張れば、いいんですよね」
「そうだ。明菜君ありがとう」
 残りの34番が見つからない。奥に幾つかの洞があった。
「あっ、これだ。ありました!」
 ようやく探し当て、ご朱印を仏像に張り付ける。それぞれの仏像が輝き出した。
「お、お~、凄い。あ~、眩しい・・」
「私、こんなの初めてよ。あ~、綺麗な光ね」
 驚く助手たちの前に、千代と御堂の姿が現れた。

×

非ログインユーザーとして返信する

あと 2000文字

※は必須項目です。