ウイルソン金井の創作小説

フィクション、ノンフィクション創作小説。主に短編。恋愛、オカルトなど

創作小説を紹介
 偽りの恋 愛を捨て、夢を選ぶが・・。
 謂れ無き存在 運命の人。出会いと確信。
 嫌われしもの 遥かな旅 99%の人間から嫌われる生き物。笑い、涙、ロマンス、親子の絆。
 漂泊の慕情 思いがけない別れの言葉。
 忘れ水 幾星霜  山野の忘れ水のように、密かに流れ着ける愛を求めて・・。
 青き残月(老少不定) ゆうあい教室の広汎性発達障害の浩ちゃん。 
 浸潤の香気 大河内晋介シリーズ第三弾。行きずりの女性。不思議な香りが漂う彼女は? 
 冥府の約束 大河内晋介シリーズ第二弾。日本海の砂浜で知り合った若き女性。初秋の一週間だけの命。
 雨宿り 大河内晋介シリーズ。夢に現れる和服姿の美しい女性。
 ア・ブルー・ティアズ(蒼き雫)夜間の救急病院、生と死のドラマ。

 微雨のささめき(大河内晋介シリーズ第四弾)ⅡⅩⅠ 

 私と福沢が、非常に危険な戦いとなるので、参加を止めるよう助手たちに説明した。
「いいえ、僕たちも行きます。先生のお役に立ち、僕たちの経験にもなる」
 リーダーの畠山が、代表で答える。他のメンバーも頷く。
「でも、女の子は危ない。ヤツらは、弱い人間から襲う」
「あら、私が弱い人間と思っているの? 冗談じゃないわ」
 若月の言葉に、二人の女子が頬を膨らませ、彼を睨め付ける。
「いや、それだけじゃない。凄く醜い姿だ。見たら気分が悪くなるよ」
 彼は慌てて言い訳を繕う。
「尚更、体験したいわ」
「そうよ。本物の邪鬼を見ておけば、三途の川を渡るとき怖がらなくて済むもの」
 三人の会話に、部屋の全員が大笑い。
「分かった。君たちを連れて行く」
 福沢が、助手全員に同意する。
「ただし、勝手な行動は認めない。こちらの指示に必ず従ってもらう。いいね!」
 私が念を押す。
「ハ~イ、了解しました」
 準備しておいた、守り札や香り袋を配る。
「ついでに、ヤツらと対面するときは、常に般若心経か念仏を唱えること」
「ハ~イ、分かりました」
「あっ、大事なことを忘れるところだった。邪鬼は赤い物が好きだ。それを身に着けないこと、それに鶏の血や豚の内臓を体に付着させてもダメだ。それが一番危険だからね」
 助手たちは、自分の体を見回す。
「赤いボールペンでも・・」
「口紅は・・」
「ああ、もちろんダメだ。最善の対策を考えて欲しい」
 大学のワゴン車一台で出発。関越高速道を走り、高崎へ向かう。
「サービスエリアに寄って、少し早いが昼食をしよう」
 11時過ぎ、上里サービスエリアに到着。しばらく休憩する。私と福沢で、洞窟観音での対応を協議した。

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